トピックス

『Weekly現場通信 vol.383 残菜ゼロ ソシオーク経営計画発表会[2018-03-24]』

 
[siteorigin_widget class=”SiteOrigin_Widget_Slider_Widget”]

株式会社ローランドベルガー会長の遠藤功先生がソシオークグループ経営計画発表会にご出席いただき、「Weekly現場通信 vol.383 残菜ゼロ」で、ご紹介くださいました。
http://www.isaoendo.com/column/

Weekly現場通信 vol.383 残菜ゼロ[2018-04-02]
3月24日(土)、ソシオークホールディングスの経営計画発表会に出席してきました。その模様はこれまでにも何度かこのコラムでも紹介しましたが、私は2014年から現場力強化の取り組みをお手伝いさせていただいています。
ソシオークは給食事業、子育て支援事業、運行管理事業などを営む会社です。まさに現場が主役の会社。その現場をもっと元気にしたい、強くしたいという大隈太嘉志社長の思いから現場力強化ワークショップがスタートしました。
それぞれの現場は自らの問題点を見つけ、みんなで知恵を出しながら解決する改善活動に取り組み、その成果を本社にレポートします。2017年度下半期に寄せられた改善レポートの件数は1522件。まさにボトムアップの成果です。
その中から厳選された84件がノミネート作品として残り、社長や役員、私も参加して10件のファイナリストが選ばれました。経営計画発表会はそのファイナリストたちによる晴れのプレゼンテーションの場です。当日は700人の社員や来賓が集まり、盛大な会となりました。
10件の発表はそれぞれ演出なども趣向を凝らし、あっと言う間の時間でした。そして、審査員による厳正な審査の結果、グランプリ1件、遠藤賞2件、特別賞2件が決定しました。
グランプリを獲得したのは、目黒区立第七中学校。遠藤賞は九州支店の前原東中学校、運行管理を担当するみつばコミュニティの業務サポート課。特別賞は啓明学童クラブ、てしお夢ふぁーむに授与されました。みなさん、おめでとうございます!
グランプリを獲得した目黒七中、遠藤賞の前原東中は同じテーマに挑戦しました。それは給食の残菜をゼロにしようとする取り組みです。その取り組み内容が実に素晴らしい!
目黒七中は「おいしい給食をつくっているのに、なぜ残菜が多いのだろう?」という素朴な疑問からスタート。表面的な議論だけだと、嫌いな食材が多いとか量が多いとか、そもそも最近の子たちは食が細いなどといった中身のない議論に終始しがちです。
七中の皆さんは「なぜ?」を繰り返すことによって真の原因に辿り着きました。それは配膳に時間がかかり過ぎて、食べる時間が短かったのです。調べてみると食べる時間はわずか10分しかありませんでした。
そこで、みんなで配膳を効率的に行う工夫をしたところ、食べる時間を15分に増やすことができました。そして、残菜率をわずか2ヶ月で2.7%から1.2%へと劇的に減らすことに成功したのです。まさに現場力のお手本です!
一方、前原東中の取り組みは、1枚のメモ紙が生徒さんから寄せられたことから始まりました。普段なかなかつながりがもてない給食室と生徒さんたちとの間で心の交流が生まれ、手紙を入れるために食缶を空にしようと残食を減らすクラスも出始めたのです。こうしたキャッチボールは残菜の減少につながり、なんと43%も減らすことができたのです。素晴らしい!
現場力強化の取り組みには3つの目的があります。ひとつ目は現場を元気にすること。ふたつ目は現場を強くすること。そして、三つ目は現場を「主役」にすることです。
「主役」になった現場は自ら考えるようになります。そして、現場ならではの知恵が生まれ、やがて小さな成功体験につながります。それが現場にプライドをもたらし、現場はキラキラと輝き始めるのです。現場力は日本の宝だと改めて思い返す1日になりました。

 

関連ページ:現場力とは

<ニュース>一覧へ戻る

矢印