今回の対談企画では、小中学生向けのプログラミング事業を展開するエデュケーショナル・デザイン株式会社の代表取締役社長・脇田真太郎さんと、同社のセールスチームでリーダーを務める西村信哉さんをお迎えしました。
エデュケーショナル・デザイン社と株式会社明日葉は、静岡県内の学童クラブで「プログラミング体験イベント」を共同開催。当日は、こどもたちから「楽しくて1時間じゃ足りない!」という声が上がるほどの盛り上がりを見せました。
日常的にデジタルに触れる機会が増えているこどもたち。学校現場でもデジタル教育への注目が高まる中、小中学生向けプログラミング事業の拡大を進めるその想いや背景について、イベントを行った学童を統括するエリアマネージャーの森田さんとともにお話を伺いました。
<対談>
エデュケーショナル・デザイン株式会社 代表取締役 脇田 真太郎さん
大学卒業後、外資系広告代理店にてMicrosoftをはじめグローバルクライアントのマーケティング戦略やプロモーション展開を担当。2013年エデュケーショナル・デザイン株式会社を設立。小中学生向けのプログラミング事業を展開し、全国で260カ所ある教室とオンラインコースを運営している。
エデュケーショナル・デザイン株式会社
ビジネスデベロップメントチーム セールスディビジョン リーダー 西村 信哉さん
エデュケーショナル・デザイン株式会社のセールスチームのリーダーを務める。260カ所の教室との連携や、外部への導入支援を進めるプロジェクトの企画・推進を行う。明日葉でのプログラミング体験実施にも携わる。
株式会社明日葉 静岡東部事務所 エリアマネージャー 森田 泰堂さん
2022年に中途採用で入社。静岡東部事務所のエリアマネージャーとして18か所の学童クラブを統括し、本社と現場をつなぐ役割を担う。
<進行>
株式会社明日葉 インキュベーション事業部 部長 平野 昌智さん
2021年に中途採用で入社。インキュベーション事業部を立ち上げ、既存事業のソリューション提供や新規事業開発を推進している。
思わず誰かに伝えたくなるような体験ができた
御社とは2022年から一緒にイベントさせていただいます。前回行ったプログラミング体験はいかがでしたか。
こどもたちがすごく熱中していました!我々としても試行錯誤しながら内容を組み立てたのですが、こちらが想定していなかった動きをキャラクターにさせたり、自分なりにストーリーを作ったりして取り組んでいて、発想力に驚かされました。学童でプログラミングをするのは非常にマッチしているなと思いましたね。
みんな最初から最後まで前のめりで聞いていましたし、「こんなのできたよ」、「見て見て!」と心から楽しんでいる様子も見られました。特に高学年の児童たちが熱中できたのがすごく良かったと思います。
こどもたちの関心の高さを感じたので、また開催しようと思っていますし、何回か行う中で内容もだんだんステップアップできていると思います。
現場の先生やこどもたちからは、「印刷をしてご家庭で見せられるものが欲しい」とか、「最終的な完成形が分かるようにして、通年で行いたい」というようなご意見をいただいています。
保護者の方にこどもたちが何を学んだのかをいかに分かりやすく伝えるかが難しいところだと思っていたので、ぜひ相談させていただきながら進めていきたいです。
体験を受けた後、こどもたちに変化はありましたか?
今でもイベントのことを楽しそうに話してくれるんですよね。プログラミング教室を通して自分の経験を友達や保護者の方に話す楽しさを感じたみたいで、以前よりも自分のことを発信する力が強くなったように思います。
先生たちにとっても、一人一人の新しい一面を発見する機会になったようで、こどもたちとのコミュニケーションに活かされていると感じます。
自分が作ったプログラミングやゲームをみんながやってくれると承認された感覚が得られますし、自己肯定感が高まるきっかけになりますもんね。
デジタルへの興味を深める学童での体験
プログラミング教育市場は今まさに伸びている段階で、我々のサービスでも毎月利用者が増えています。
課題として思っているのは、デジタル教育を当たり前にやっていく世界観を作っていくことです。それって我々だけではできないので、明日葉さんのような企業や行政と組みながら、情報発信をどんどんしていきたいなと考えています。
2020年の教育改革から、この数年で一気に小学生みんなにパソコンやタブレットが配布されましたよね。こどもたちもそうですし、行政や保護者の方の意識も変わってきていると感じます。
現場に行くと、こどもたちがタブレットを使って宿題をしていますよね。
1年生から使うのが当たり前になっていますね。全員が持っていて、夏休み中もタブレットやパソコンで宿題をしている児童もいました。
習い事も変わりましたよね。以前は体操や水泳が多かったんですが、最近ではプログラミングをやっているという声も聞きます。そういうスキルが必要だと思っていらっしゃる保護者の方が増えていると感じますね。
直近ではタイピングのソフトウェアをリリースしました。小学生でも中学生でも楽しくやってくれています。結果によってレベルが判定されたり、スコアをランキングで表示したりする仕組みも準備中です。楽しみながらやりがいも感じられると思います。
ランキングがあったら、こどもたちは積極的にやりますよ!
デジタルに触れれば触れるほど抵抗がなくなっていくので、機会が増えるのは非常に良いことだと思っています。その1つの機会として、学童の存在は大きいです。本格的なことまで行かなくても、デジタルに触れることが少しでもできると、すごくポジティブなんじゃないかなと思っています。
学童の現場で今後やってみたいことはありますか?
最近は、オンラインのイベントが増えてきました。今は講師1人と複数のこどもたちで行うことが多いですが、マンツーマンにしたり、クラブ対抗戦をしたりするオンライン展開もできると楽しいのかなとは思っています。
タイピングのランキング戦のために、各クラブでトップの人を選んで厳選メンバーで対決するっていうのも盛り上がりそうです。そうすることで、こどもたちも「練習頑張ろう」と思ってくれると思います。ゆくゆくは明日葉の全クラブで対抗戦をするのも面白いですね。
こどもたちの未来につながる体験をこれからも
プログラミング教育やこどもたちに対しての想いや、今後の取り組みについてお伺いできますか。
こどもたちが楽しく学ぶ機会をもっともっと増やして、裾野を広げていきたいです。
今もゲームクリエイターやエンジニアのトップになれる可能性を持つ子がどんどん出てきているんですね。 来年から2人の小学生と中学生がトップクリエイターと一緒に世界発信するゲームを作るプロジェクトが始まるんですよ。
そういったトップクリエイターにつながる道も増やしていきたいです。
最終的なゴールはどのようにお考えでしょうか?
これからの社会では、ITやテクノロジーの力がますます重要になっていくと思います。
僕らもスタートアップで事業を作っていくときに、エンジニアが必要なんですよね。 産業を再構築していくときに、そういう人材がいることが地域や社会の発展につながると考えています。
こどもたちが様々な技術や考え方に触れる機会を持つことは、将来の選択肢を広げるきっかけになると感じます。学童でプログラミングを体験することで、興味を持ったり好きになったりする児童が出てきたらうれしいですね。
学童でプログラミングを体験した児童がITの分野で活躍してくれたら弊社としても非常にやりがいがありますし、すごいワクワクします。
是非どんどんいろんな取り組みができればと思います。引き続き、よろしくお願いいたします。