現場力×学童・児童館

【現場力インタビュー】生活を楽しく改善!
学童のハロウィン3Daysチャレンジ

村瀬さん(左)と一色さん(右)

現場力作成者:株式会社明日葉 小平十小学童クラブ第二 村瀬(むらせ) (あや)さん・一色(いっしき) (ひろ)()さん

ソシオークグループの「現場力」とは
「現場力」とは、フードサービスや子育て支援、運行管理・移動サービスなど現場ではたらくソシオークグループの社員が自ら課題や改善点を見つけ、知恵と工夫によりチームで改善を重ねていく取り組みです。自ら考え実践するナレッジワーカーとしての誇りの醸成や、個人の持続的成長につながるとともに、各現場の意欲向上や組織の活性化にもつながっています。

2学期の中盤に差し掛かり、児童も学童クラブに慣れ始めた10月、少しずつ気が緩み、整理整頓や挨拶などが疎かになってきました。そこで小平十小学童クラブ第二の村瀬さんは、児童たちの習慣を楽しく改善するイベントを企画。10月末のハロウィンシーズンに合わせて3日間開催しました。

今回は施設責任者の一色さんにも加わっていただき、イベント実施において工夫したこと、現場力に取り組む上で大切にしていることなどを詳しく伺いました。

――今回の現場力が誕生したきっかけを教えてください。

村瀬 彩さん(以下敬称略):10月になって慣れからくる気の緩みで、連絡帳を提出し忘れたり、挨拶をしっかりしなかったりといった様子が児童たちに見られるようになりました。それを見て何か改善できないかと考えていたところ、私の入社前に行っていた「ハロウィンチャレンジ」というイベントについて、一色さんから伺いました。その取り組みを参考に、10月末の3日間、楽しく習慣を改善する「ハロウィン3Daysチャレンジ」というイベントを実施することにしました。

一色 博美さん(以下敬称略):当時新卒1年目だった村瀬さんが悩んでいたので、ヒントになればと思い紹介しました。習慣の改善だけではなく、イベントを実施することで異学年との交流が生まれると思ったんです。ここ数年、コロナの影響で異学年との交流が制限されていたため、班活動で協力して作業することや、活動の中で上級生から学んだり、下級生を思いやったりする機会が少なくなっていました。イベントを行うことで、児童たちにとっても異学年との関わり方を学ぶ良いきっかけになると思いました。

――3Daysチャレンジの内容を具体的に教えてください。

村瀬:毎日正しいやり方で手洗いを行う「手洗い検定」の項目や、連絡帳を提出する、挨拶をしっかりする、ロッカーを綺麗にするなどの「日常生活」の項目など、イベントを通して改善してほしい内容をチャレンジ項目にしました。

また、班でハロウィンにまつわるなぞなぞに挑戦する「なぞなぞミッション」や、フラフープや縄跳びに挑戦する「スポーツチャレンジ」など、異学年で楽しく交流できるような要素も加えています。各項目をクリアして、ポイントを多く獲得した上位15名に、アイロンビーズのキーホルダーをプレゼントしました。

他にもハロウィンのお祭りらしさが出るように、プレゼントにおばけやかぼちゃのキーホルダーを入れたり、仮装して撮影できるフォトスポットを作ったりして、児童たちが楽しく取り組めるような工夫をしてみました。

――児童たちの様子はいかがでしたか?

村瀬:整理整頓が苦手な児童が、イベントを機に頑張っている様子を見て「やって良かった!」と感じましたね。

一色:普段は大人しい児童がクイズでたくさん発言して活躍する様子が見られ、私たち指導員もその子の新たな一面を発見できました。その子自身も、イベントでの活躍を通して他の児童とのコミュニケーションが増え、笑顔をたくさん見せるようになったので、私たちもとても嬉しかったです。

――小平市十小学童クラブ第二では、普段、現場力にどのように取り組んでいるのでしょうか?

一色:成功した取り組みだけでなく、結果が出るまであと一歩及ばなかったような取り組みもレポートにして提出するよう伝えています。現場力レポートは、“変化を振り返る機会”だと考えています。社員には「失敗しても、必ずまた次に生かせる。責任は私が取るから、新しいことをどんどんやってみて」と伝えています。失敗したとしても、反省を記録に残すことで、次の企画提案に生かせますよね。

――現場力に取り組むにあたって、特に大切にしていることを教えてください。

村瀬:イベントなどを通して児童が新しいことに挑戦し、知的好奇心を育んだり、可能性の幅を広げたりする手助けができればと思っています。児童たちにとって、学童クラブで過ごした日々が良い思い出になり、ゆくゆくは将来の糧になれば嬉しいです。

一色:私たち指導員が児童のやることを決めるのではなく、児童のやりたいことや自主性を尊重することが大切だと思っています。今後は、児童たちの想いを汲み取った現場力をどんどん発信していきたいですし、そんな現場力が評価されると嬉しいなと感じています。