みつばモビリティ

現場力インタビュー Vol.5
「危険なバス停の変更等で安全な乗降」

現場力作成者: 株式会社みつばコミュニティ 横浜市栄区のスーパーの利用者様送迎バス運転士 富田(とみた)典男(のりお)さん

ソシオークグループの「現場力」とは
「現場力」とは、フードサービスや子育て支援、運行管理・移動サービスなど現場ではたらくソシオークグループの社員が自ら課題や改善点を見つけ、知恵と工夫によりチームで改善を重ねていく取り組みです。自ら考え実践するナレッジワーカーとしての誇りの醸成や、個人の持続的成長につながるとともに、各現場の意欲向上や組織の活性化にもつながっています。

みつばコミュニティは、横浜市栄区にあるスーパーのお客様を送迎するバスの運行管理業務を受託しています。運転士(サービスクルー=SC)の富田典男さんは、バス停が急斜面で道幅の狭いカーブの途中に設置されていることから、「降りるお客様が転倒して怪我をしてしまうのではないか」と心配していました。今回の現場力は、お客様が安全に乗降できるようにお店側と相談し、バス停をより平坦な場所へ設置したという改善の取り組みです。「道で行き交う人はみなお客様」と心がけて安全な運転に取り組まれる富田さんにお話しを伺いました。

――今回の現場力は、お客様が安全に乗降できるようにスーパーの送迎バスのバス停を比較的平らな場所へ移したという内容だと理解しています。発想のきっかけを教えてください。

富田典男さん(以下敬称略):以前はカーブの途中にバス停を設置していました。そこはすごく急な坂道で、降りたときの足場は50㎝もないくらいの狭さです。段差もあって、降りてすぐ目の前は壁。お客様が転倒して怪我をしてしまうのではと怖かったんです。

ある日、団地に住んでいる高齢の女性のお客様がこのバス停で降車しました。すると降りただけで疲れて座り込んでしまったのです。それから30分後、送迎ルートを1周して同じバス停に戻ってきたときも、まだバス停から50~60mくらいの距離までしか歩けておらず、ご自宅に到着するまであと100mくらい残っていました。

バスを利用して下さるお客様にはこの女性のような高齢者が多いので、もっと道幅があって団地に近い場所に停めたほうがお客様も帰り道が楽になるのではないかと思いました。そこで、スーパーの店長にお伺いを立てた上で、試験的に約半年、バス停を旧バス停の位置から進行方向へ20m離れた比較的平らな場所に移すことにしたんです。

その旨を、私が手書きで貼り紙を作って車内に貼り出して、お客様に見ていただけるようにして、直接でも「何かご意見があったら遠慮なく仰ってください」とお声掛けしていました。

改善前のバス停の場所

――お客様の反応はいかがでしたか?

富田:実際にいただいたご意見の中では、圧倒的に好意的な意見が多かったです。帰り道には少し遠くなってしまった方もいるのですが、それでも「安全な場所で降りられるから良いね」と言ってくれました。

――この現場力に取り組んで、実際にどのような変化がありましたか?

富田:バス停を移してから1か月くらいすると、乗り降りするお客様が増えました。バスは12人乗りなのですが、今は1日に20人近く乗り降りするようになりました。変更後から利用して下さっているお客様からは「変更前のバス停はやはり狭くて乗る気になれなかった」という声を頂きました。

――ピークの時間帯はいつですか?

富田:お昼前10時前~11時半くらいです。この時間帯だとバス停に並ぶお客様を乗せ切れないこともあります。

――スーパー側とのやり取りについて教えてください。

富田:バス停を変更してから利用して下さったお客様の人数も報告すると、予想をはるかに上回ったのでびっくりしていました。

――普段、「車両事故・車内事故ゼロ」に向けて、どのように取り組んでいますか?

富田:事故を起こさないという意識を持つのはもちろん大切ですが、まずは運転する自分の精神面を安定させられれば良いなと思っています。イライラしたまま運転すると、周りを見落として事故につながる場合もありますよね。私は、「道で行き交う人はみなお客様」と思うようにしています。そうすれば、例えば少々強引な車に出くわしたりしても腹が立つことはなくなるし、精神的に安定し、長い目で見れば安全につながるのではないでしょうか。

――最後に一言お願いします。

富田:スーパーだけでなく幼稚園など、他のみつばコミュニティが運行しているバスもそうだと思うのですが、お店や園の看板車なので、走行している様子はお客様や通行中の方にもよく見られているもの。何事もなく運転して1日を終えられるのが一番ですよね。それがお店の名を守ることにもつながりますから。「送迎中は、お客様の命を預かっている」と言う気持ちで運行しています。