ソシオフードサービス

現場力インタビューVol.15「行事食カード共有の取り組み」

現場力作成者:ソシオフードサービス株式会社 東京都目黒区にある病院給食現場 責任者 川那邊(かわなべ) ()()さん

ソシオークグループの「現場力」とは
「現場力」とは、フードサービスや子育て支援、運行管理・移動サービスなど現場ではたらくソシオークグループの社員が自ら課題や改善点を見つけ、知恵と工夫によりチームで改善を重ねていく取り組みです。自ら考え実践するナレッジワーカーとしての誇りの醸成や、個人の持続的成長につながるとともに、各現場の意欲向上や組織の活性化にもつながっています。

「行事食カード」とは、子どもの日やクリスマスなど、季節の行事に合わせて提供される行事食に添えるメッセージカードです。各々の現場で時間をかけて作成していましたが、川那邊さんが社内共通で使用しているオンラインストレージを活用したことで、他の現場とデザインデータを共有できるようになりました。この情報共有の取り組みに込められた、川那邊さんの想いを伺いました。

――今回の現場力は「行事食カード」を現場の垣根を越えて共有するものと伺っています。この行事食カードとはどのようなものなのでしょうか?

お正月やクリスマスなどの行事食が毎月1~2回ありまして、そのときに患者様のトレーの上にお食事と一緒に乗せているのが「行事食カード」です。こちらの病院では行事の内容に合わせて、パソコンでデザインを変えて作成しています。

行事食カードの裏に患者様が「季節を知ることができて嬉しい」と感想を書いてくださったり、絶食の患者様から「カードだけほしい」って言っていただいたりもします。やっぱり入院してずっと病院の中で過ごしていると、季節を感じられる機会が少なくなってしまうので、行事食やカードは貴重な機会として喜んでいただけていると思います。

――カードのデザインデータを共有する取り組みを思いついたきっかけから導入までのことを教えてください。

他の現場に在籍している後輩から「行事食カードの作成に多くの時間をかけてしまう」と相談を受けました。そこで、それぞれの現場で使っているカードを共有できたら、各現場のデザインのバリエーションが増え、カード作りの業務も楽になるんじゃないかって考えたんです。

まずは私から、現場で使用している行事食カードのデータを社内のオンラインストレージで展開することにしました。うちの現場には、行事食カードの作成が得意な栄養士がいるのです。その人の自信にもつながるかなと思って、子どもの日とかクリスマスとか、大きな行事のカードをどこの現場でも使えるようなシンプルなデザインで作ってもらいました。

5月「こどもの日」の行事食カード

オンラインストレージを活用したのは、ドラック&ドロップですぐ共有できてすごく簡単ということと、病院だけでなく福祉施設の現場でも行事食カードを使うと聞いたので、多くの現場の人にとって使いやすいだろうと思ったからです。

――行事食カードの作成は、どのくらい時間がかかるのでしょうか?

慣れている人だと30分とかでパパッと終わると思います。ただ慣れていないと、フレーム作り、グループ化、文字とイラストの融合などのパソコン操作に加え、カラー印刷したものを小さいサイズに切り分ける作業もあるので、2日くらいかかる場合もあります。栄養士業務が未経験の人たちにとっては、献立作成など栄養業務と同時並行で覚えなくてはならないので、ちょっと負担が大きいかもしれません。

――他の現場ではどのように活用してほしいと思いますか?

業務の標準化というか、みんなが楽になるきっかけになったら良いなと思います。

同じ現場にずっといると、他の現場での方法を知る機会がないので、現場力を通して「こういうやり方があるんだ」と知って欲しいと思います。

――今後、現場力を通してどのような現場を作っていきたいですか?

現場力を、後輩たちがもっと育ってくれるために役立てたいなと思っています。新卒や若手の栄養士が、栄養業務以外の仕事をいくつも任されると、栄養士としての専門スキルを身に付ける時間が足りなくなってしまいます。だから、今回オンラインでカードのデータを共有したことで、後輩たちの業務に少しでも余裕ができたのであれば、その分献立作成や発注などを経験してもらいたいなと思っています。

あとは、後輩それぞれが持つ良い部分を伸ばすための基礎として、現場で必要な献立作成や発注作業のような知識をまとめた栄養業務のマニュアルを展開したりして、栄養士として働いていて良かったと思ってもらえるようにしたいです。