現場力×学校給食

【現場力インタビュー】作業効率アップとチームワーク力アップを実現した保管庫の整理整頓

▲川北さん(前列右から2番目)と同現場の皆さん

現場力作成者:葉隠勇進株式会社 堺市にある小学校の給食現場 川北(かわきた)やよいさん

ソシオークグループの「現場力」とは
「現場力」とは、フードサービスや子育て支援、運行管理・移動サービスなど現場ではたらくソシオークグループの社員が自ら課題や改善点を見つけ、知恵と工夫によりチームで改善を重ねていく取り組みです。自ら考え実践するナレッジワーカーとしての誇りの醸成や、個人の持続的成長につながるとともに、各現場の意欲向上や組織の活性化にもつながっています。

大量調理の学校給食では、食缶やボウルなど調理器具の数も多いため、保管庫への収納や入れ替えをする作業に時間がかかっていました。川北さんは、誰が担当しても効率よく作業を進められるように、器具の置き場所を決めて写真で共有するという改善を図ることに。

こうした現場力に取り組むことで、お互い協力し合うチームワークが生まれ現場の雰囲気も明るくなってきます。「チームワーク良く、明るく楽しく仕事をすること」を大切にする川北さんに、お話を伺いました。


――今回の現場力が生まれる前は、どのような課題があったのでしょうか?

調理で使用したボウルやザルは、洗浄してから殺菌保管庫で乾かすのですが、スペースが限られている中で物の置き場所が決まっていなくて、出し入れをするときに時間がかかっていました。給食を食べ終わった食缶が戻ってくると、食缶も洗浄して保管庫内に置くスペースを作る必要があります。これまでは、保管庫にボウルやザルがばらばらに入っていたため一つずつ取り出さなくてはいけなくて、何往復もしていました。ボウルだけでも36個、ザルは16個、タライは6個とかなりの数があって時間も労力もかかり重労働でした。

調理器具の置き場所がその日の担当者によって違うことに気づいたので、効率化が必要だと思いました。また、同じ理由で、置き場所が決まっていないため、毎朝その日に使う器具を取り出す際にも、どこに何があるか分からず、探すための時間がかかるという課題もありました。

これらの課題を改善するために、保管庫の使い方をチーム全員で共有することにしました。

――改善において重視したポイントを教えてください。

まず、調理後の入れ方を統一するために、調理後に洗ったボウルやザルは、種類別に揃えて乾燥させる場所を固定しました。小物は調理用、盛り付け用など用途に分けてステンレスかごに収納しました。

保管庫の右扉側には調理に必要な道具、左扉側は食缶など盛り付けに必要な道具を収納して、使うタイミングごとに道具を分けました。こうすることで扉の開閉や出し入れの回数を減らすだけでなく、ほこりが入るなどのリスクを下げられます。

そして、収納した状態を写真に撮り、見本として張り出してみんなで共有しました。

調理後、間隔を空けてボウル類を乾燥させる

――改善の効果はいかがでしたか?

必要な調理器具の取り出しや入れ替え作業を10分は短縮できるようになりました。作業効率が良くなり時間に余裕ができ、みんなも「早く終われるようになりましたよね」と言ってくれるので、やって良かったなと思います。

それから収納場所が決まったことで、細かいところまでチェックが行き届きやすくもなりました。器具の準備の際は、足りないものがあったらみんながすぐに気付いてくれるようになり、本当にありがたいですね。

――川北さんの現場力への想いを教えてください。

みんなで効率良く、時間通りにできることに加えて、やっぱり仕事は楽しくやりたい。今回の取り組みで、みんなが作業をしやすくなって協力し合うこともできるようになりました。現場の雰囲気も明るくなり、みんなが周りを見て助け合っています。チームワーク良く、明るく楽しく仕事をすることが、おいしい給食作りにつながっていると思います。